THE2019世界大学ランキングで私立大学1位、国際基督教大学が評価されるワケを完全解剖!!

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リベラルアーツ教育」というワードが教育業界でメジャーになってきた昨今で、国際基督教大学(以下、ICU)は日本を代表するリベラルアーツ大学だと言える。そう主張するワケと一般に広がるリベラルアーツに対する誤解をこの記事では解説する。

4年生の米リベラルアーツ大学を卒業した身である筆者が思うに、リベラルアーツの要素を取り入れ、それを誇大に宣伝する大学は日本に多く存在するが、大学の仕組みを真にリベラルアーツ大学として整えている大学はほとんどない。

本記事は、決して国際色が豊かとはいえない日本でリベラルアーツ大学としての仕組みを整え、多くの企業から突出して高い評価を受けるICUの謎を、当校の持つ3つの魅力に注目して紐解いていこう。

*この記事は6分ほどで読めます。

本格的リベラルアーツ教育:Liberal arts education

リベラルアーツ教育という言葉が盛んに飛び交うようになった昨今であるが、そもそもリベラルアーツとは、何なのだろう?リベラルアーツ教育を実践する米国のプリンストン大学の曰く、、、

リベラルアーツ教育では、人類学、芸術、自然界、人間社会にわたる問題、概念、手法の探求を通して、学習者は批判的に読み筋道をたてた文章を書き幅広く考える能力を養う。この教育では問題解決の能力を訓練するだけではなく、自ら問題を立て、その解決をするための訓練をする。”リベラルアーツ教育は個々人の繁栄と私たちの社会の幸福にとっての重要な基礎である。”

https://admission.princeton.edu/academics/what-does-liberal-arts-mean

リベラルアーツとはただただ幅広い学問分野を自由に学習できるというシステムだ、という印象を多くの人が多くいるが、リベラルアーツ教育のエッセンスはそこではない。上記のプリンストンが述べるように、批判的に読み、筋道をたてた文章を書き、幅広く考える能力を育てられるシステムこそがリベラルアーツ教育を実践するうえで最も大切なことなのである。

リベラルアーツ教育の根幹とは、多種多様な分野を学ぶことではなく、批判的思考を身に着けることなのだ。

これを実践する大学の制度として一般的なのは、大学1,2年生の間でどんな分野の学問でも受講することができ、3,4年生でメジャー(専攻)を絞って探求してゆくカリキュラムだ。学習者は(大学の提供する)すべての学問分野から興味のあるものを受講し、だんだんと自分が突出して興味のある学問分野に絞って学んでいくことができる。

そして、これに加え批判的思考を身に着けるのに必要なものが、少人数でのDiscussion(ディスカッション)形式の授業だ。一つのテーマを定めクラス内で議論していく”Discussion “形式の授業では、少人数(およそ25人以下)のクラスでこそ可能である。

筆者がICUを評価する点は、批判的思考を身に着けるためのこの3条件がそろっているところにある。

  1. 2年生まで学科に関係なく授業を履修できる
  2. 少人数制のクラス(ICUでは教員:生徒数=1:18)
  3. Discussion形式の授業

国際性

本格的なリベラルアーツ教育と取り組むことに加えて、ICUは国際性豊かな大学である。近頃、米・英の有名学術誌が日本の大学の国際性のなさを指摘し日本大学の質が改めて懸念されているが、その点において他大学はICUを見習うべきであろう。

以下の3つはICUの国際性を示すファクトだ。

  • 教員の3人に1人は外国籍
  • 全生徒の60%以上が海外に留学
  • 英語文献を読み、英語で議論し、英語で小論文(英語で卒論)を書く

i以上の3点は素晴らしいのだが、残念ながら学内の外国籍生徒数は多いとは言えない状況であるようだ。国外の優秀な学生が率先して日本の大学に来るという環境はまだまだ日本のどの大学もなしえていない状況であるが、そんな状況の中でICUは以上の3点を実施することによって生徒にグローバルな視野と能力(特に英語力)を訓練せしめている。

入試制度と奨学金

ICUは少人数クラスを実現するにあたって、年間の入学募集人数も非常に少ない。東京大学がが平成31年度3,084人の合格者を出したのに対し、ICUはその5分の1ほどの655名だ。また、それゆえに偏差値も高い。2019年度に発表された同行の偏差値は65、一般入試の倍率は3倍だ。入学するのはなかなかの難易度だということが分かる。

しかし、受験教科の学力が合格ラインに満たない人にも合格のチャンスは十分に残されて。なぜなら、同校の入学試験は推薦入試とAO入試の合格者枠が広いからだ。2019年度は入学者のおよそ30%が推薦入試、7%がAO(参照元)入試による入学者である。(一般:63%)

これは、リベラルアーツ教育の制度同様、入学制度も欧米のスタンダードを参考にしているということだ。欧米の大学では、SATなど(センター試験にあたるもの)ももちろん存在するが、それ以上に受験者の過去の校内外での活動実績や個性を判断するための推薦状が非常に重視される。なぜなら「主要五教科の学力がその人の能力のすべてを測るものではない」、という明らかな事実に世界は目をつむることができなくなっているの

終わりに

2019年度、「THE世界大学ランキング日本版2019」が発表され、ICUは私立大学内では総合1位、国公立を含めた中では11位にランクインした。このランキングは、すでにどの大学も専門性を極めて学ぶことだけが、教育の質の向上につながるわけではない、と日本の大学に警鐘を鳴らしているようだ。
実際、大学で専攻した内容ははたしてどれほど生きていくうえで役に立つのであろうか?専門的な知識を極めることに比べ、リベラルアーツ教育で身に着ける批判的思考はどんな環境でも生きる能力なのではないだろうか。

最後になるが、筆者は以下のような方にこの大学をお勧めしたい。

  1. 実践的な英語力を身に着けたい方
  2. 自由な学びの中で思考力を高めたい方
  3. 大学での専攻を決めかねている方(自分が何に興味を持っているかはっきりしない方)

ぜひ、「国公立合格」や「理系文系」の枠にとらわれず自由な目線で幅広い選択肢を見てほしい。

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